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もっと詳しくお茶のできるまで


手揉み茶を基本に、機械での製茶技術が発展してきました

玉露・煎茶の製茶方法には、大きく分けて、チャコちゃんが体験した「手もみ製法」「機械もみ」の2種類があります。

手もみ製法

右写真は山下さんの手もみシーン

1738年に永谷宗円(そうえん)という方が考えました。1896年に粗揉機が発明されるまでは、手もみ製法が主流だったのです。現在では、ほとんどが機械での製茶が行われていますが、手もみ製法の技術が基本になっているのです。

アニメでも登場した山下壽一氏は、日本一の手もみ玉露を作るエキスパート。お茶の世界で最も権威のある全国茶品評会において、7度の農林水産賞を受賞され、内閣総理大臣叙勲・勲六等瑞宝章も受章されるなど、お茶に携わるもので知らないものはいないほどの人物です。

 

機械もみ

京田辺玉露製茶技術研修工場での製茶の様子

1896年に粗揉機が発明され、半機械化されるようになりました。現在では、機械が大型化し、オートメーション化された工場が出来ています。

機械化への流れは必然かもしれませんが、手もみ製法を基本として、機械化が進んできました。下記で紹介する、京田辺玉露製茶技術研修工場では半機械化が採用されています。同じように見える茶葉でも、水分量などが少しずつ違いますので、人の目と経験によって同じ工程でもかける時間が変わってきたりするのです。オートメーション化された工場では、ここまでの心配りはできません。


お茶ができるまで

 協力:京田辺玉露製茶技術研修工場
お茶摘みからはじまる、お茶作り。どのようにして、お茶ができるのかをご紹介させていただきます。京田辺玉露製茶技術研修工場での製造工程のご紹介です。
1.お茶摘み

右写真は、手摘みされているお茶摘の様子

最近では、適採機を使った、機械摘みが主流となっています。右写真のような、手摘みでの摘取りは、少なくなってきているのが現状です。
このようにして摘み取られた新芽(生葉)は、放っておくと発酵が始まり、熱を持って赤く変色します。新芽を摘んだ後は、早めに次の工程を行います。日本茶(緑茶)は鮮度が命なのです。

チャコちゃんもお茶摘体験


2.蒸し 摘まれたばかりの新芽を蒸気で蒸します。
摘んだばかりの新芽(生葉)を蒸し機に投入。
高温で新芽を蒸し、瞬間的に冷却します。
蒸す事により茶の葉に含まれる酸化酵素の活性を止め、生葉の青臭さを消し、柔軟性を持たせます。
また、この蒸しの度合いでお茶の性格が決まってしまい、味、香り、色のほとんどがこの工程で決定してしまうという大事な工程です。

3.あらもみ(粗揉) 生葉の水分をとり、揉んでいきます。

あらもみ(粗揉)工程は、おおよそ50分程かかります。
その中で、風の量や熱風の温度、揉み込み軸の回転の速さ等を変えて、茶葉が上乾きしない様、茶葉の中の水分を揉み出し乾燥させます。

手もみでの工程:茶切り、横まくり


4.中もみ(中揉)  茶葉の水分を調整しながら、葉の形を整えます。

粗揉の揉み不足と乾燥ムラを補い、水分を均一にする工程です。
粗揉機で揉まれた茶葉に錘をかけて、転がす様に揉み込みます。主に茎の部分の水分を出し、葉と茎の水分がほぼ同じになる様にします。
右の写真は、中揉機で揉まれた茶葉は、独特の粘りで茶葉同士がくっつき丸い玉のようになります。それを一つ一つほぐします。

手もみでの工程:玉とき、中上げ、茶ぞろえ


5.仕上げもみ(精揉)  茶葉を針のように伸ばします。

茶葉の形をつくる大切な工程です。
少しずつ錘をかけながら茶葉をより、丸く、細く延ばして行きます。あまり錘をかけすぎると平らになってしまい、かけ足らないと曲がったお茶になってしまうので、難しい工程です。

手もみでの工程:でんぐり、板ずり


6.乾燥  最後に水分を飛ばし、乾燥させます。

仕上げ揉みで仕上げられた茶葉を乾燥させます。
乾燥が足りないと赤く変色したりにおいが悪くなったり、保存状態が悪くなります。
あまり乾燥機に入れすぎると、「火香」がついてお茶の香りが無くなってしまったり、やはり赤く変色してしまったりと、最後まで気が抜けません。


7.仕上げ加工  

乾燥された茶葉は、葉と茎や粉に分別し、茶葉は玉露や煎茶に、茎はかりがね(茎茶)として、また粉は粉茶として袋詰めされ、店頭に並び、みなさまのお手元に行き渡るのです。

舞妓の茶本舗では、このように、心を込めて丁寧に作り上げられた茶葉を取扱っております。その後に、茶商の経験と勘により、お茶の味を更に引き立たすために、独自のブレンド技術で、一年を通じかわらない味を皆様にお届けさせていただいております。